見るだけで料理上手になる麻婆豆腐の作りかた
今回は自家製の甜麺醤(テンメンジャン)と自家製ミンチ味噌を使った麻婆豆腐を紹介します。
僕は京都の一乗寺でイタリアンバルを経営してますが、神戸で9年近く中華料理屋さんで働いてたので、麻婆豆腐はしょっちゅう作ってました。その時教わったレシピを自己流にアレンジしたものを紹介します。
麻婆豆腐のイメージを固める
まず僕のレシピではお馴染みの美味しい麻婆豆腐を想像してしていきましょう。
熱々の蒸気が漂いながら赤く鮮やかなラー油、自家製の甜麺醤を十分に吸った豚のミンチと白さが際立つお豆腐に彩りのおネギ。
香る花山椒の香り。ひとくち口に運ぶと口の中が火傷しそうなくらいの熱さと共に味わう少し濃いめの旨味たっぷりのミンチ。
刺激的な辛味をプルプルとした食感のお豆腐が優しく包み口の中を幸せのハーモニーで満たす。
っといったまたまた大袈裟なイメージですけど、美味しそうなイメージを想像しておきます。このイメージを再現するように作っていきます。
ポイントは熱々と旨味と辛味に山椒の香りとプルプルのお豆腐です。
自家製甜麺醤(テンメンジャン)を作る
まず最初に自家製の甜麺醤の作り方を紹介します。
甜麺醤の材料は
赤味噌とお酒、醤油、砂糖の4種類です。
割合は赤味噌を1としたら、お酒が0、5醤油が0、45砂糖が0、8くらいです。
作りやすい量としては赤味噌250グラム、お酒125cc、醤油110cc、(醤油の濃ゆさによる)砂糖180~200グラムくらいです。
全ての材料を鍋に入れて火にかけ、焦げ付かないようにひたすら混ぜて照りと粘りが軽く出たら完成です。砂糖の量はお好みで調整して下さい。
火にかける時間は大体5~10分くらいです。
これで自家製の甜麺醤(テンメンジャン)は完成です。
結構簡単に作れる上に、お水を使わず調味料を合わせて火にかけるだけなので長持ちします。
この甜麺醤があると茄子味噌炒めなども簡単にできるので、ぜひ自家製の甜麺醤作ってみて下さい。いろいろ使えて便利ですよ。
ただし甜麺醤を炒める時、温度が上がってくるとマグマのようにお味噌が飛んできて火傷しそうになるので注意が必要です。
自家製ミンチ味噌の作り方
次に豚ミンチを用意して下さい。量は適当で良いです。
豚ミンチを油で炒め、白く濁っていた油が透明になれば、自家製の甜麺醤(テンメンジャン)を入れます。量はミンチがその後炒めた時に満遍なく茶色に色付くくらいの量です。
少しくらい多くなってミンチ味噌がベチャっとしても大丈夫です。
出来上がったら余分な油を切って下さい。ミンチにしっかり味が付いてご飯の上に乗っけると美味しいくらいの濃ゆさがちょうど良いです。
このミンチ味噌も冷蔵庫にしまっておけばある程度保存できますので、豚ミンチが安い時に買ってきてまとめて作るのもおススメです。冷凍も可能です。
では麻婆豆腐の下準備ができたので作っていきます。
麻婆豆腐の材料と調味料
材料 一人前
- 絹ごし豆腐 一丁 (崩れやすい場合は固めの絹ごし豆腐を使って下さい。)
- 四角又はひし形に切る
- 自家製ミンチ味噌 適量
- ネギ 小口切り(輪切りのこと) 少し
- みじん切りのニンニク 少し
- みじん切りか、すりおろした生姜 少し
- 鶏ガラスープ(顆粒でも良い)80~100ccくらい
調味料
- 醤油
- 自家製の甜麺醤
- お酒(料理酒ではなく清酒、又は紹興酒でも良い)
- 旨味調味料(ほんの少し又は入れなくても良い)
- 豆板醤
- ラー油(辛いのが好きな方)
- 花山椒(お好みで。香りが強いので大人向きです)
- ごま油
- 片栗粉(水溶き片栗粉を用意しておきます。)
麻婆豆腐の作り方
まず中華鍋に油を入れてみじん切りのニンニク、生姜を各小さじ半分くらい入れて火をつけゆっくりと炒める。
ニンニクの香りが出てきたら、豆板醤を好みの量入れて炒める。
豆板醤はメーカーによって辛さが全然違うので、好みの量を入れて下さい。あとで追加で入れることも可能ですので
この時にゆっくりと炒めることで豆板醤の辛味が和らぎ味に奥行きや深みが出ます。焦がすと苦くなるので注意してください。
辛味を油に移したら、炒めておいたミンチ味噌を入れスープを100cc程度いれます。この量は適当です。
スープを多めにすると水っぽくなりやすく、少ないとタレが少なくなって豆腐に味が絡みません。
次に甜麺醤を少し、醤油を少し、お酒を少し、旨味調味料をほんの少し(入れなくても良い)入れ味をみて、甘さが足りないようなら砂糖を少し入れます。
この時の味付けは感覚で出来るようにしていきましょう。
感覚で出来るようになるのが料理上手の近道です。
醤油は本当に少しで良いと思います。お酒は入れ過ぎても味が付いてるものでは無いので大丈夫です。
少しづつ調味料を入れていき味の変化をみると段々とわかってきます。
自家製の甜麺醤を多めに入れると甘みが強く食べやすい麻婆豆腐になります。
次に豆腐を入れてグツグツと少し煮ます。
この時の豆腐は一度塩が入ったお湯で煮たものにすると、プルプルになり、水気が出にくくなっているので尚良いです。(僕は面倒臭いのでしません)
ネギも入れます。
グツグツと煮て味を再度みます。この時少し濃いめの味付けにして下さい。
どうしても豆腐と一緒に食べたりご飯と一緒に食べるので味が薄く感じやすいです。
次に水溶き片栗粉を入れとろみを調節します。
片栗のとろみは人間の唾液で弱まる特徴があるので少しとろみがキツくても大丈夫です。食べていくうちにとろみが弱まります。
ちなみにとろみが強いと味が濃ゆく感じ、弱いと薄く感じやすいです。
ごま油を少し入れます。お好みでラー油も入れて下さい。
最後に強火で鍋肌を焼くように火を入れます。
この工程で余分な水分が飛び味がぎゅっと引き締まります。
仕上げにお好みで花山椒をかけて下さい。
ラー油を多めに使うのと花山椒をかけると本格中華っぽい仕上がりになります。
これにて完成です。
上手くできればご飯が何杯でも食べれる仕上がりなはずです。
お好みで、ニラを加えたり、粉唐辛子を加えて辛味を出しても良いです。
またオイスターソースで味に深みを出したりもできます。
麻婆豆腐は甜麺醤や豚ミンチがあればすぐに作れて人気のおかずになるので、作り方を習得しておくと便利ですよ!
僕も忙しい時まかないによく作ります。
ワンランク上の麻婆豆腐
と、ここでワンランク上の麻婆豆腐ということで自家製の甜麺醤を作って、自家製のミンチ味噌まで作ったら、自家製のラー油も作ってみましょう。
ラー油を作るのはとっても簡単ですので紹介しておきます。
材料
- ごま油 70cc
- ニンニク 少し
- サラダ油 70cc
- 花山椒10粒(入れると香りが良くなります、無くても可能)
- 八角(こちらも入れると香りが良くなります、無くても可能)
- 唐辛子 2本 半分に割る(唐辛子は種が辛いので取り除くかどうかはお好みで)
- 粉唐辛子20グラム
作り方
まずサラダ油とごま油を鍋に入れ弱火でじっくりニンニクの香りを出します。
次に温度があまり高くないように注意して残りの材料を加えます。
高くなった場合は少し冷めるまで待ってから材料をいれましょう。
唐辛子の辛味は80度くらいで出てきますのでそのぐらいの温度をキープしていきます。
それ以上温度を上げると辛味は飛んでいきます。そこはお好みで調節して下さい。
1分くらいで完成です。
温度が上がりすぎると焦げて苦くなることもあるので気をつけてください。
自家製ラー油は辛味が強く、香りが良いので麻婆豆腐に入れるとより一層美味しくなります。
ではお気に入りの麻婆豆腐を目指して作っていきましょう。
僕は絵を描こうかな。