クレーマーが来店したときの有効な対処法
今回はクレーマーのお客さんにどう対応したら良いのかを紹介します。
クレームとクレーマーの違い
まずクレーマーとクレームは違います。
ここをハッキリ線引きしとかないとややこしいので説明しますが、クレームは改善する余地があるお客さんからの不満や要望だと思って下さい。
そしてクレーマーとはクレームを言う事で何かしらの利益を得ようとする人の事です。
例えば料理の提供が遅いと言われたり、写真と出てきた料理が全然違うなんて時はお客さんから料理まだですか~や写真と料理が全然違うんですけど、なんて言われると思います。
これはクレームですね。事実だとしたら出来るだけ改善した方が良い事だと思います。
少し当店のクレームについての考え方を書いていきます。
後の方にきちんとクレーマー対策の話は書いてますので不要な方は飛ばして読んでください。
僕のお店でも料理の提供が遅いと言われる(ネットに書かれる)事もあり、改善した方が良い案件があります。
ですが不思議とそういうお客さんって時間がかかるメニューばかり注文したりするんですよね。
早く食べたいなら簡単なものにすれば良いと思うんですけど、不思議です。
手の込んだ料理を素早く作るのはなかなか至難の技ですから、こちらの料理はお時間かかりますや只今混雑してますのでお時間かかりますと伝えるくらいしかお店側からは出来ません。
それでも文句を言われる場合は自分の求めるお客さんに出来るだけ来店して頂けるように、自分のお店はゆっくりしたお店ですよ。と紹介する事をお勧めします。
お店のコンセプトに合わないお客さんをワザワザ呼び込んでお店の評判を落とす必要は無いのです。
もちろん度が過ぎるとお店に合うお客さんが居なくなるので、そこそこのスピードは必要ですけどね。
僕のお店の対策としては団体のお客さんとスピードを重視するお客さんには前菜を用意しておいて良いか聞いたり、コースを勧めるなど事前に注文を伺っておくようにしています。
またお子さん連れのお客さんにはお時間が掛かる時ありますけど良いですか?と電話で聞く事もあります。
お互いに納得して頂けたらトラブルにはなりにくいですので、そういった心遣いをされると良いと思います。
クレーマーには複数種類がある
次にクレーマーのタイプをいくつか紹介します。
クレーマーとは文句を言って何か得ようとする人ですから、とにかく”自分は間違ってないとりあえず謝れ!!”的な態度を取りがちですがいくつかのタイプに分ける事が出来ます。
料理が遅いからお金は払わない!!とか料理に髪の毛が入ってたから慰謝料を出せ!!店員が俺の顔見て笑ったから損害賠償や!!店員の態度が気に入らないからお金を返金しろ!!
これは金銭目的のクレーマーですね。とにかくお金が欲しくてありとあらゆる事にいちゃもんを付けます。
また店内で暴れたり、大声をだしてほかのお客さんに迷惑をかけるタイプのストレス発散型のクレーマー。
時間泥棒のクレーマーもいます。
僕がコンビニで働いていた時には商品を買う訳じゃ無いのに、毎回コンビニにやって来てお話だけをして従業員の時間を奪うお客さんもいました。これもクレーマーの一種です。
こういった風に色んなタイプのクレーマーが存在しています。
基本的にお店側に迷惑をかけて自分が得をしようとするのがクレーマーです。
クレーマーが来店した時の対処法
正直警察を呼ぶのが一番楽です。
そして悪質な場合は出入り禁止にして下さい。
店舗には施設管理権と言うものがあり、来て欲しくないお客さんを制限出来る権利があります。
日本ではあまり馴染みが無いんですけど、ヨーロッパではドレスコードというものがあって、きちんとした正装じゃないと入店を断られる事もあります。
僕もイタリア旅行で一度経験しました。
その時はなんで入れないのか一瞬分からなかったんですけど、確かノー スケルトンだったかと言われて、あっダウンジャケットだからダメなんだと気付きました。
こういったようにお店側にはこの権利がありますので、入店を断る事も出来ます。
日本だとお子様NGのお店がこの権利を利用してますね。
そして入らないでください。としていても入店されるようでしたら不退去罪が適用になりますし、営業妨害で警察にお願いする事も出来ます。
こういった権利がお店側にありますのでちょっと怖い人達がお店にやってきて、やんちゃをするようでしたら警察に通報してOKです。
そういう時にきちんとした知識を持っておくと安心ですし、クレーマー対策の張り紙をお客さんの見えない所に貼っておく事も良いと思います。
クレーマー対策としては毅然とした態度を取って不用意に謝らないことが大事になります。
誤れば謝るほどクレーマーは自分が正しいと思いヒートアップしていきますから、必要以上に謝ることは逆効果です。
事実をきちんと整理してお店側に過失があればそこの部分の返金などを対応すればそれで十分です。軽い謝罪は必要ですが土下座などの行為は必要ありません。
やはりクレーマーさんが来店されると頭がパニックになってしまい、冷静な判断が出き兼ねますので張り紙などで的確な対応を確認できると適切な対応がしやすくなります。
クレーマーが現れたといっても警察を呼ぶ事はあまりしたく無いと思う方もいるかも知れませんが、悪質な場合は警察を呼ぶ事で事件はすぐに収束しますし、次のトラブルも回避しやすくなります。
ですので悪質なクレーマーの場合は勇気を持って警察のお世話になる事を勧めます。
百貨店が使うクレーマー対策テクニック
ここで百貨店が使うテクニックを紹介します。
百貨店もクレーマーが多いことで有名なんですが、クレーマーさんがまず現れたら百貨店はクレーマーを個室に誘導します。
これは他のお客様に迷惑をかけないためですね。
そしてクレーマーとテーブルを挟んでお水をクレーマー側に置き、椅子に座り向かい合います。
これは直接暴力を受けないために距離を取るためです。
次にボイスレコーダーで録音しておきます。
ここまで準備できたらクレーマーの話を聞きます。
この時必要以上に謝らずに対応します。これでクレーマーがどうしようもないなと諦めればそれで終了なんですが、頭に血が上ったクレーマーは思い通りにならなくてイライラしだす場合もあります。
そうしてイライラしたクレーマーはある行動によく出ます。
その行動とは自分の近くに置いてあるお水を担当者にバッシャとかける行動です。
これだけ聞くと百貨店の従業員の方が大変そうと思われるかもしれませんが、実は百貨店側はこれが狙いなんです。
お水をかけられたら暴行罪が成立しますのでここで警察を呼びます。服を見れば証拠は一目瞭然ですのでお水は有効な手段です。
百貨店などは理由もなく警察を呼ぶことはしたくないですから、わざとお水をかけられることできちんとした理由で警察を呼ぶんです。
そしてクレーマーさんはその後警察さんのお世話になりました。と言う感じです。
百貨店って頭良いですよね!僕は初めてこれを知った時は驚きました!!
この方法はなかなか飲食店では使えない手段ですけど、携帯のカメラをわざとクレーマーに向けるとクレーマーはなにも出来なくなるなんて話もありますので、色々な対策を考えておくのもひとつの手です。
やはり何かあった時は証拠に残しておくと有利です。
自分達で解決しない方が良い理由
ただし軽いクレーマーなら問題ないんですが悪質なクレーマーには注意して下さい。
悪質なクレーマーの場合は自分達だけで解決しようと門前払いをしてしまうと恨みを買ってしまう事になり、そこから嫌がらせに発展するケースもありますので、そういう事にならないようにプロに任せる事を勧めます。
この時いくら腹が立ったとしても暴力を振るうなどしてしまうとこちらが不利になりますので、そういった行為は控えて下さい。
警察を呼ぶ事も恨みを買うことになると思われる方もいらっしゃるかと思いますが、警察を呼ばれるとクレーマーにはこのお店はめんどくさいお店だなと認識させる事にも繋がりますので、自力で解決せず警察にお世話になる方が懸命です。
ちなみに僕のお店も警察に2回お世話になってます。
1つ目は店外の観葉植物の窃盗です。
2つ目は悪質なクレーマーです。(どちらも12月です)
最初は抵抗ありましたけど、警察の方に来てもらえるとクレーマーさんも大人しくなり、警察官の前で入店禁止を宣言する事でその後来店される事は無くなりました。
その時の対応を考えておくといざという時役に立つので、事前準備をお勧めします。
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