何故かこんな良い店でも潰れてしまいます。
世の中には何故かいいお店だったのに潰れてしまうなんてことがよくあります。
お客さんにとって都合の良いお店は潰れやすい
例えば、料理が美味しくて安い。店内の雰囲気もオシャレで居心地が良くてスタッフも充実している。
一見良いお店の印象で何も問題ないように見えますけど、こういうお店でも潰れてしまうことがあります。
まず、考えられる理由としてお店自体は良いんだけど立地条件が悪い場合や家賃が高い場合、外から見える店内がオシャレすぎて入りにくい場合、居心地が良すぎて回転率が悪い場合、
料理等の値段設定が安すぎて、利益が出にくい場合、それに加えてスタッフの数を充実させるために人件費が高くなっている場合などです。
プラスに見えた要素が一転してマイナス要素になっています。
僕は京都でイタリアンバルを経営してもう5年目になりますけど、料理の経営の勉強のおかげで今も営業できてると思ってます。このブログでは飲食店の経営に役立つ情報を発信してますのでどうぞよろしくお願いします。
飲食店を新しく始めるにあたって良く考えがちなのは、美味しくて安かったら流行るだろう、一等地だから流行るだろう、良い雰囲気だから流行るだろう、という安易な考え方です。
あなたは違うかも知れませんが、多くの方がそういう考えを持って開業するケースが多いです。
しかし3年で新規オープンのお店が8割近くも潰れているのが現状ですので多くの考えを持つ方が開業したお店が潰れていると考えて良いでしょう。
つまり何が言いたいかというと
一見良さそうなお店を作っても潰れてしまうという事です。
料理が美味しくて安かったらお客さんは沢山来るかも知れません。でも、もし沢山来なかったらどうなるでしょう?
逆に沢山お客さんが来すぎて料理等の出来にばらつきがでたり料理提供に時間がかかってしまったらどうでしょう?
そういった状況になると再来店の可能性は低くなります。
立地条件が一等地なら流行るだろうという考え方も、一等地は家賃が高いので流行っていてもギリギリのところが多く、
開業資金もかなりかかるので個人店の出店は資産を多く保有してないと厳しいです。それにオープンしても常に流行っていなければやっていけません。
次に良い雰囲気だから流行るだろうという考え方も、良い雰囲気のお店はお客さんの滞在時間も長くなる傾向になりますので、客単価が低いお店や席数が少ないお店では非常に苦労すると思います。
すこし視点を変えてみれば分かるんですけど、
お客さんにとって良い店は必ずしもお店にとって良い店では無いんです。
飲食店を潰そうと思って開業する方はいない
それに当たり前のことですが
潰そうと思って飲食店を開業される方は1人もいらっしゃらないです。
自分のお店を持つわけですから皆さん
明るい未来や楽しい日々を想像して開業されてるはずです。
(こちらに僕がイタリアンバルを経営してる理由も載せてます。
イタリアンバル以外のジャンルの方にも参考なる経営ノウハウを紹介してますので。)
何故イタリアンバルを経営しようと思ったのかは理由がある。綿密な計画が導き出した答えがイタリアンバル
けれど実際は多くのお店が潰れているのが現状です。これはお店だけの問題では無く、不景気や少子化、賃金は上昇しないのに物価は上昇してる事や
コンビニやスーパーの惣菜が充実している事などの原因で外食利用頻度の低下など社会的な要素も関係しています。
飲食店開業と結婚の類似点
話が少しそれますが飲食店の新規開業は少し結婚にも似てると僕は思っています。
結婚について皆さんどういうイメージをお持ちですか?多分多くの方が明るい未来や将来を想像して幸せを求めるために結婚してますよね。
けど実際はどうでしょう、幸せになるはずが多くの方が離婚をされています。
誰一人として、
離婚を夢見て結婚されたわけじゃ無いはずです。
数字で見ると今では3組のうち1組、約3割の確率で離婚をし時間で見るとなんと2分に1組の夫婦が離婚されているそうです。
このことにより結婚というものは実際にしてみると苦労が多く、幸せなことばかりでは無いと言えると思います。(僕は結婚して幸せですので勘違いはなさらずに)
このように上手くいくと心から思っているのに現実はその真逆な方向へと進んでいくことがあります。
結婚の場合は再婚の方の離婚率が5割もあるので一人だけの問題では無いことや、結婚に向いてない性格だったり悪い癖を修正出来なかったりする場合があるのでなんとも言えないんですけど、
(ここでは再婚者の離婚率が一度離婚を経験してることにより低下しているのが理想だったんですが、、事実は逆でした。
但し、僕が知ってる再婚者の方々は2度目の結婚では初婚での失敗の経験を活かし幸せになられている方が多いと感じています。)
2度目の開業が上手くいきやすい理由
飲食店開業については一度廃業された方がもう一度開業された場合の廃業率はグッと下がります
これは何故かというと1度目の開業で何が駄目だったかを学習して問題点を修正する事ができる人がもう一度開業にチャレンジしてるからです。
というのも飲食店を開業するにはかなりの費用がかかるので一度失敗した方が簡単に再チャレンジしようとしてもなかなか開業する事は出来ません。
もう一度となると、資金を貯めるなどの準備を入念にしながら経営ビジョンを明確にイメージ出来る方、成功する自信がかなりある方限定になるはずです。
という事は初めての開業の時よりずっと現実的なプランになるはずです。
どういうことかというと良いお店を作ることは前提として、お客さんが沢山来なかった場合などの対策などをしっかりと考えた潰れにくいお店をイメージされてるはずです。
事実、日本政策金融公庫にお金を借りる時の開業の計画のひと月単位の売り上げが、2回目以降の開業の方の方ががシビアな数字で記載されているそうです。
そして人件費や原価などもしっかりと把握されていてよりリアルな数字に近づいています。
ちなみに初めての飲食店開業ではひと月の売り上げが予想していた3分の1以下になるケースもあると聞きます。それだけ初めての開業は現実とかけ離れた想像によって描かれているんです。
最初から3分の1の売り上げしか見込めないと分かっていれば、経営方針はガラッと変わっているはずですが、オープンしてから気づいた場合修正は難しく、
3カ月で閉店してしまうケースなどはこういったパターンだと考えられます。
つまり初めての開業は
ということは飲食店の開業は
見通しが甘く失敗しやすいんですが2回目の開業は地に足が付いている現実的な見通しができるわけです。
料理人が経営学を勉強するべき理由
そして小規模飲食店はオーナーシェフである場合が多く、今まで料理の勉強はしっかりとされてきているんですけど、経営の勉強はしてきてない人が大半です。
調理師学校も料理人は育成するけど、経営者を育成しようとはしていません。
ここの問題が廃業率を高めている一因だと僕は思うんですが、残念ながら飲食店の経営は料理が上手いだけの料理人では少々難しいんです。
では経営学を学んだ方なら大丈夫かと言うと、料理人じゃなく経営学だけを勉強されてる方は飲食店を開業しようとはなかなか思わないそうです。
それは単純に料理が作れないからでは無く失敗する確率が高く、利益を出すのが難しい業界だと分かってしまうので、手を出さない訳です。
つまり飲食店経営は経営学のプロが躊躇してしまうくらい難しい業界なのに、経営の知識が薄い料理人が夢だけを叶える為に開業してしまっている可能性が高いんです。
だからこそ廃業率が高い業界だと言えます。
そして料理に自信がある経営者ほど、その自信があるがゆえに深く考えずにお店を出してしまう傾向にあります。
実際3年で7割、5年で8割の新規オープンのお店が潰れてしまうデータが出ている訳ですので、しっかりと利益を出す仕組みを考えてからじゃ無いと非常に残念な結果になってしまいやすいです。
ちなみに僕が小規模飲食店でお店を続けられている秘密は、神戸で飲食店を友達と共同でオープンした時に、経営コンサルティングの方と何回も何回も何十時間も打ち合わせをして、
経営の現実や経営学のことを勉強させて頂いたのと、二十歳くらいの時から将来お店を出すために独学で経営学の勉強をしていたからだと思います。
但し独学で勉強していたと言っても神戸でお店を出す時に経営コンサルティングのプロの方とお話しをさせて頂かなければ、早い段階でお店が傾いていた可能性は高いと思います。
やはりプロとして経営コンサルティングをされている方は知識量が違います。
そのくらい経営学を学ぶ事は大事で、予算が3000円くらいで居心地が良く女性ウケして料理が美味しければまあなんとかなるだろうと安易に考えていた僕は危なかったです。
ですので自分だけは上手くいくと安易に考えるのでは無く、(上手くいくとほとんどの人が思っていても廃業している訳ですので)
将来お店を出す予定でこのブログをご覧なっているあなたはしっかりと経営について勉強しておくと後で楽ですよ。
なぜ飲食店は女性客に好かれると売り上げが上がるのか。女性びいきのお店が多いのは訳がある
チェーン店は冷凍食品だらけなのに潰れない訳。これが分かれば経営の才能アリです
良かったら参考にしてみて下さい。
そうすれば何十年も続くお店が出来あがる可能性はグッと上がります。
僕は日本がチェーン店ばかりでは無く、個性あふれる小規模飲食店で賑わってほしいと考えてます。どこの町に行っても行ってみたくなるお店があればずっと楽しいですからね。
そしてその手助けにこのブログがなればと書いていますので、ほんの少しでもお役に立てれば幸いです。
では将来笑顔でお店を開業して良かったと言えるよう頑張っていきましょう!