飲食店の物件選び
基本的に飲食店はリピートビジネス
飲食店経営は基本的にリピートビジネスだという事はご存知ですか?
基本的にというのは、お店の場所が観光地の場合は一回きりのお客さんが多いのでその場所以外という感じです。
そしてこのリピートビジネスが出来ているお店が長く続くお店になっていきます。
僕のお店もこのリピートビジネスがうまく出来ているお店だと思います。
お店を長く続けていく為にはこの何度も何度も通ってもらう事が特に大事になってきます。
やはり常に新規のお客さんに来店していただくより常連さんが多い方が圧倒的に売り上げが安定してきます。
この常連さんを増やすことが大事になってくるんですが、常連さんといっても何度も通ってもらうにはご近所のお客さんをどれだけ掴めるかが大事になってきます。
それは飲食店の商圏エリアは大体移動時間が10分くらいが上限になってくるからです。
つまり家が近くだったり仕事場が近かったりするお客さんが通ってくれる訳ですね。
遠くから通ってくださる場合もなくはないんですが、徒歩でも自転車でも車でも、10分を越えるとガクッと来店頻度は少なくなってきます。
僕のお店もお客さんが少し遠くに引越しをされた場合、移動時間が20分を超えてくると以前のように通って頂けないです。
それでもたまには顔を出してくださるので有難いんですけどね。
立地条件の良い物件を探す
という事は近所にお客さんが住んで無い場合や、最寄駅などから飲食店が遠い場合、自宅までの通勤ルートにない場合など生活の行動範囲に自分のお店が無い場合は、なかなか通ってリピートしてもらえない訳です。
ですのでお店をオープンする時には、物件を吟味する必要があります。
ですからこの出店場所はなかなか良いところを見つけるのが難しくなってきます。
不動産屋さんに聞いてみると中にはスッと決まる人も居るけど、やはり良い場所をみんなが求めてるので、物件を1年以上探す人が大半のようです。
クチーナカメヤマの物件の選び方
僕のお店はというと、本当にスッと決まりました。
その当時は神戸から京都に引越ししてきたばかりで、アルバイトでもしながら一年くらい物権を探す事になるのかなぁなんて思ってましたけど、
ちょうどひと月くらいで今の物件を見つける事になりました。
なぜそんな早くに物件が見つかったかというと、引越しが終わって僕はまだまだゆっくりしようと思ってたんですが、奥さんが一緒にテナント屋さんに物件を見に行きくよ!!
と、半ば強引にテナントショップに連れていかれたんです。
この時に僕は契約する事を微塵も考えてなく、自分のお店を持つために京都に引越しするとは友達には言ってましたけど、将来本当に自分のお店を持てるのかさえ、まだ不安に思ってた時期でめんどくさいなぁ~なんて思ってついて行きました。
そこで物件情報を3、4件見せてもらったんですが、どれもパッとせず良い条件の物件ってなかなか厳しいんだなと思って帰ろうと思ったんですが、
そういえば今朝物件が少し遠くの方ですけど一つ出てました。
と今のお店の物件を紹介されました。
僕は契約なんて考えてない訳ですから、適当にあしらって帰るつもりだったんですが、パッと見ると求めてる条件を見事にクリアしてる物件で、目が一気に覚めたのを今でも覚えています。
その時の担当者さんもこの物件はなかなか良い物件ですね。
最近の中でも5本の指に入るかも知れません。なんて言ってきます。
セールストークのような言葉で嘘かも知れないけど、本当に良い物件のような気もするし
どうしようと。どうしよう。と頭がこんがります。
話は少し変わるんですが、僕は引越しをする時に今まで色んな物件を紹介してもらうんですが、最終的にはいつも初めに紹介された物件に住む事に決めてます。
結局散々迷って最初に勧められた物件が一番良く思えてそこに住んでますけど、物件運があるのかとおもうくらい住み心地は良く、良い物件に巡り合ってるのでこの時も脳裏にその情報が蘇ります。
今回も良い物件が巡ってきたのか?
でも賃貸マンションのように即決は流石に出来ないので、とりあえず次の日に物件の下見に行きました。
するとまたすごくステキな場所だなと思い、
もう頭の中はこの場所で自分のお店をオープンする事をイメージ出来ています。
そしてその日のうちに物件を契約する電話をしてすぐに契約となりました。
この時一番早く申し込み書を提出した事もあってすぐに審査を通過するんですけど、あの時のドキドキは凄かったですね。
これで契約が進めば、念願の自分のお店を持つ事になる訳で期待と不安でいっぱいでした。
物件を決めるのは自分を信じるしかない
本当の事を言うともう少し吟味したかったんですが、良い物件は2、3日で次のオーナーが決まる事が多いらしく躊躇してると他の人に物件を取られるので、思い切ってチャレンジしました。
この時、本当に不安だったので八坂神社でおみくじを引いて神頼みをしました。
自分はこの場所でお店を開きたいけど、もしやめた方が良いなら教えてください。
と願っておみくじを引くと、
神の御神威ここにあり、これから頑張りたまえ
的なおみくじを引いて涙が出るほど嬉しかったですね。
そういう事があってここに決めました。僕は今でもそのチャレンジが良かったと思ってるし、僕にとってのこれ以上の物件は無いと思ってます。
その理由はご近所のお客さんにいつも支えられているからです。
この時、まだ京都に引越ししてきてまもない訳ですから、お店の周辺環境も全然分かってなくて、立地条件が良いのかもよく分かって無い状態で決めてます。
近くに天下一品の総本店と、餃子の王将さん、マクドナルドと、セブンイレブンがあったので、まあ大丈夫かなと思ってました。
物件選びのもう一つ大事な要素
飲食店は立地条件が大事という事は勿論ですが、その近くにいるお客さんに通って頂く事になる訳ですから、個人店の場合はその場所が自分の雰囲気に合うかも大事です。
やはり場所柄という言葉があるように、その場所に住む人は似たような人が住んでる事が多いんです。
僕のお店は京都にあり京都造形芸術大学が近い事と京都大学が近い事もあって、芸術好きなお客さんと賢いお客さんが多い地域になるんですけど、
僕は神社仏閣が好きで絵を描くのも好きで新しいことを学ぶのも好きですので、お客さんと会話しても話が合います。
また近くに日本語学校があり留学生も多い地域になるんですけど、外国の文化を学ぶ事が出来て色々な刺激をもらえるので働いていても楽しいです。
ですから自分の雰囲気に合う場所じゃないと、自分の感性と離れているお客さんが多く住んでる事になり、なかなか自分の思い通りのお店を作っても受け入れてもらえなくなると思います。
そうすると、自分のお店を周辺の雰囲気に合わせる事が地域の住民の皆さんに気に入ってもらえる秘訣になると思うので、やりたいように出来ない訳です。
結局お店は、お客さんに喜んで貰えないと続けていく事は困難になってくるので、ある程度はお客さんに合わせていく事が大事ですからね。
ですから僕は、無理に合わせるくらいなら最初から自分と同じような感性の場所に出店する事を勧めます。
そうすれば無理なくある程度好きにやっても大丈夫ですし、感性が合うので地域に住んでいるお客さんにも気に入ってもらえやすくなってる訳です。
実際、ものすごく一等地に出店してもお客さんが定着せずに潰れていくケースが多いのもこの要素を無視してるからだと思ってます。
どんなに良い場所にお店が出来ても、地域の人が行きたくならないお店は需要がないですからね。
まとめ
という事でまとめます。
- 飲食店の店舗選びは立地条件が大事
- 移動時間が10分以内のお客さんが常連さんになりやすい
- 良い物件はすぐ無くなるので、素早い決断が大事
- 自分のお店は不思議な巡り合いがあるかも知れない
- 出店場所は自分の感性に合うところだと地域の人に気に入られやすい。
- 地域の人に気にいってもらえる事で長くお店が続けられる
こんな感じです。
皆さん立地条件は気にすると思うので、出店場所は自分が住んでみたい町に行きたいお店を作る感じで考えると良いんじゃないかなぁと思います。
こんなお店ここにあったら良いな。自分だったら通うだろうな~みたいな想像は大事です。
そのイメージが描ける場所はきっと自分にとってベストな場所になると思います。
ちなみにお店をオープンしてから知ったんですけど、
僕がお店を出した場所は地域では有名な誰がやってもすぐ潰れるという噂の場所でした。(^◇^;)
まあそんな場所でもやり方次第で上手くいきます!